グループチャットはもともと、プライベートな場面で使われることが多かったコミュニケーションツールです。しかし、その独自機能が注目され、ビジネスシーンでも活用されるようになってきました。活用方法はさまざまですが、特に多いのが社内ビジネスツールとしての利用です。そこで、そうした利用方法を検討している人のために、グループチャット導入の際にはどのような点に注意すればよいのかについて解説をしていきます。
インターネットでのコミュニケーションツールといえば、昔はメールが主流でした。こちらから特定の相手に用件を送り、返信を待つといった方式です。基本は1対1のやり取りとなり、オンライン上で行う手紙といった感じになります。一方、グループチャットは同時接続をすることができ、複数の人間による不規則なやり取りも可能です。しかも、メールのようにいちいち開くという作業が不要なため、やり取りのテンポは自然と早くなります。質問すれば即座に返事がもらえますし、短い言葉の応酬でグループ内でのコミュニケーションを気軽に取ることもできます。メールが手紙だとすれば、グループチャットはよりリアルな会話に近付けたツールだといえるでしょう。
そして、その最大のメリットはメールよりもリアルタイム性が高くて情報の共有がしやすい点にあります。たとえば、仕事では複数の人間がプロジェクト単位で固まり、同じ業務に携わっていることが多いものです。その際に、プロジェクトメンバー全員にメールで伝達事項を伝えるのはかなりの手間です。10人のメンバーがいれば、10人分のメールを個別にチェックしなければなりません。それに対して、グループチャットは一つのチャットルームをチェックすればよいだけです。また、10人全員が同じチャットルームを見ているのですぐに情報の共有化をすることができます。しかも、メールに比べて素早く返事が戻ってくるので伝達事項が伝わったかどうかの確認も容易です。
グループチャットは社内での活用に目が向けられがちですが、フリーランスや外注先など、社外とのコミュニケーションに活用される例も少なくありません。外部とのやり取りもグループチャットで行えば、取引のある相手だけを選別できるので大量のメールの処理に忙殺されるということもなくなります。また、メールに必要な定型的な挨拶も不要になるので、より円滑なコミュニケーションが可能です。
そして、社外向けにグループチャットを使用する場合はタスク管理機能が重要な意味を持ちます。タスクとは「行うべき作業や仕事」という意味であり、それを統括管理してくれるのがタスク管理機能だというわけです。これを用いれば、自分の担当している仕事だけでなく、フリーランスや外注先に依頼した仕事も期限ごとに確認できるので、外部とのやり取りもスムーズに行えるようになります。
それに対して、社内向けにグループチャットを活用する場合は会社全体への情報発信と、部署ごとの部屋でのやりとりとの使い分けが重要になってきます。常に全情報を全社員に向けて発信していたのでは情報量が膨大になり、混乱を生むからです。経営層からの情報発信は、見える位置に固定して表示したり、重要な内容は流れ内容に固定できるおしらせ機能を有するサービスやeラーニング機能、アンケート機能を有しているサービスも登場しており、社内向けにビジネスチャットを活用するなら、そういった製品を活用するほうが実態に合っています。
会社におけるグループチャットの活用は当然、業務に関するやり取りが中心となります。その大半は「働き方改革」「生産性向上」「クラウドソーシングなどの活用」といった目的に沿った形での利用がなされているはずです。しかし、社内での活用に慣れてくると、チャット形式であるがゆえに雑談が生まれやすくなります。しかも、その中から、仕事の愚痴、会社への不満などが漏れ出てくる場合があります。つまり、グループチャットの安易な導入はネガティブコミュニケーションの温床となりかねないというわけです。そして、そうした現象を放置していると、従業員の会社に対する満足度はどんどん低下していきます。生産性の向上や働き方革命の実現どころか、その真逆の結果を生み出すことにもなりかねません。
それを防ぐには、グループチャットを導入する以前に対策を講じておく必要があります。具体的には、会社側から従業員への情報発信を強化し、会社に対する信頼を高めておくのです。信頼関係が結ばれている中で双方向性コミュニケーションツールであるグループチャットを導入すれば、ネガティブな方向に流れることなく、その利便性の高さを十分に発揮できるはずです。
ビジネス用のグループチャットには複数の製品がありますが、そのほとんどはチャット形式のコミュニケーションが取れるだけのシンプルなものです。単に、メールの代替として利用するだけであればそれでも十分でしょう。しかし、社内全体に向けて情報発信を行ったり、ユーザーの声を拾い上げたりしたい場合などは、チャット機能だけでは不十分です。したがって、グループチャットを導入する際にはまず、利用目的をはっきりとさせなければなりません。その上で、シンプルなチャットのみのサービスを選ぶのか、チャット以外の機能も揃ったツールを選ぶのかを考えることが重要です。
そして、もし、チャット機能だけでは不十分だと判断した場合は、具体的にどのような機能が必要なのかをピックアップし、それに見合った製品を探していくことになります。
数ある製品の中でもおすすめの一つが、エアリーです。まず、全機能においてスマートフォンからの確認及び回答ができるようになっているので、場所を選ばず、常にスムーズなコミュニケーションを行うことができます。プッシュ通知でおしらせされるため、会社からの重要な情報を見落とさずにすみます。また、e-ラーニング機能を駆使すれば、従業員の教育やキャリアアップのサポートなどにも大きな力を発揮することが可能です。さらに、アンケート機能で従業員の生の声を集め、社内改善に役立てれば労働意欲の向上にもつながります。その他にも、動画・写真・ファイルの投稿ができ、イベントの際には出欠確認機能が使えるなど、便利な機能が盛りだくさんです。経営層からの情報発信や福利厚生情報など社員に知ってもらいたい情報は固定して表示できるポータル機能は、アルバイト従業員の多い業態でイントラ代わりに使われたり、災害時や緊急時の一斉配信ツールとしてBCPでの活用も広がっています。
ただ、これだけ機能が多いと、機械に弱い世代の人などが使いこなせるのかが心配になるかもしれません。
せっかく便利なシステムを導入しても、使い方がわからないのでは宝の持ち腐れです。しかし、エアリーの場合、その心配は無用です。多機能なのにシンプルな仕組みなので、年齢層を問わず使いやすく設計されており、実際に中学・高校におけるSNSリテラシー教育における活用から、定年退職後のOBOGへの情報発信にまで幅広く活用されています。ツールは使いやすいことが一番ですが、何よりどう使うか?を設計することが最重要です。エアリーは運用における豊富なノウハウを元に伴走支援をすることが大きな特徴で、運用成功まで豊富な知見を持ったコンサルタントがフォローしてくれます。
ビジネス用のグループチャットは企業にとって非常に便利なツールとなりえますが、それも使い方次第です。無計画に導入しても無用の長物となるばかりか、従業員やその業務に対してマイナスに作用することにもなりかねません。そうならないためには、ツール選びと使用の際のルール作りが重要になってきます。目的に則したツールを選び、それをうまく活用することで業務の効率化や会社の業績アップに結び付けていきましょう。