2018/09/04 コラム
働き方改革の推進でビジネスチャットを導入する企業が増えています。そのツールを育休者との連絡に使うケースも散見されますが、そこにはユーザー企業が想定しない罠が潜んでいます。リスクをしっかり認識したうえで、メリットと比較していただけるよう調査データを交えてお伝えします。
当社では調査会社と協力して、ビジネスシーンにおいて、同じ組織内でビジネスチャットを利用しているユーザーにアンケート調査にて利用実態を明らかにしました。
まず会社が用意した有償ビジネスチャットを活用しているビジネスパーソン200名を対象にした調査で、導入しているビジネスチャットで同僚や会社、上司に対する不平不満や愚痴を目にしたことがあると回答した方の割合が41%に上りました。
そして、愚痴や不平・不満を目にしたことがあると回答した方のうち73%の方がビジネスチャットの導入によって、そうしたことを目にする機会が以前と比べて増えたと回答しています。※株式会社マーシュビジネスチャット利用者への調査 n=200
当社も様々な企業の両立支援をサポートする中で、育児をしながら働く社員同士のコミュニケーションの機会やミーティングにお邪魔することも多いのですが、やはり色々と余裕の無い中、両立に苦労をしながら仕事をされているため、上司や環境、会社の支援制度に矛先が向くケースは少なくありません。
そのような中で、クローズドな環境でやり取りをしているように見えるチャットツールを利用すると、結果は明白です。
企業がコストをかけて導入したツールで、会社に対するネガティブなコミュニケーションが、建設的な意見を出す場としてではなく、内輪の愚痴として出てしまうことは、どう捉えられるでしょうか。もちろんユーザーの声に耳を傾けることが重要という意見もあるでしょう。しかし、それは個別にアンケート等で吸い上げれば良い話であって、そこで”愚痴大会”を開催されることとは全く別物と考えるべきです。
その場が、不平不満を言う場という空気で支配されると、周囲の方もつられてしまいます。そうすると会社に対しての印象はネガティブになり、前向きな復職を妨げかねません。
もちろん、愚痴を吐き出す場も必要でしょうが、それを会社が用意したツールでやる必要はありません。会社が用意するからこそ、両立していく中での不安や悩みを解決しうる事例やノウハウを提供し、不安を軽減してくれるコンテンツのある、前向きな復職を目指す空間を作るべきではないでしょうか。
ご紹介した通り、育休者を対象とした復職支援策でのビジネスチャット導入にはリスクが伴います。一方で会社情報を一切配信せず、郵送での送付物だけで育休からの復職支援が十分かというとそんなことはありません。
こうしたリスクを織り込み、システムとして専用に作られたHRテックを活用すれば、リスクを軽減しながら復職者に対して適切な情報発信を行うことができます。
当社が提供する「エアリーダイバーシティ」は、コミュニティ、アンケート、メッセージとコミュニケーションの内容に応じて利用できる機能が分かれており、会社情報の提供、支援制度等に関する要望の集約、上司などとの個別のやり取り、先輩社員からのアドバイスやノウハウの共有が一つのサービスで実現可能です。また、先進企業の事例を元にした運用支援が可能な唯一のサービスです。
セキュリティを担保し、効率的な産休・育休者フォローを実現できるのがエアリーダイバーシティです。本サービスの導入により復職にあたって必要なコミュニケーションを実現できます。セキュリティ基準の厳しい多くの先進企業が導入しているため、その事例を元にした運用支援が可能な唯一のサービスです。